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タンギング時の舌の位置



30年ぶりにフルートを再開されるとのこと、楽しみですね!ぜひ頑張ってください。


舌を唇の外に出すタンギングについては様々な考え方があり、一概に良いか悪いかは言えませんが、私は特殊な時以外にその奏法を使うことはほとんどありません。

試したこともありますが、舌を完全に出すとアンブシュアが動いてしまうので自分にとっては難しい奏法でした。


確かに、これまでの素晴らしいフルーティストの方々でそのようなタンギングを使われる方は多くいましたが、全ての箇所でそのタンギングをされているわけではないはずです。


私も、タンギングの種類は音によって常時使い分けています。


それでは、私はタンギング時の舌の位置をどうしているのかをご説明しますね。


シングルタンギングの基本位置(3パターン)

私もタンギングについてかなり悩んだ時期があり、いろいろな人に聞いたり実験したりして、「舌を突く位置は大きく3つの場所に分けられる」という結論に至りました。


1.舌の先端が前歯の付け根に触れる

これがノーマルポジションです。どの時代の作品にも一番多く使う場所です。言葉にすると「ドゥ」というイメージです。


2.舌の先端が前歯と下の歯の両方(間)に触れる

質問者さんがおっしゃっているタンギングに近いのがこれです。音をクリアに発音したい時はこの位置を突きます。舌を押し当てる圧力を増すことで、かなり強い発音をすることができます。


3.舌の先端が歯に当たらない(歯の付け根より少し奥)

柔らかく発音したい時にはこの位置を使います。フレーズをつなぎながらタンギングする時はこの位置がベストです。イメージとしては「ル」の発音に近いです。


音によって使い分ける

以上のような3つのパターンを、曲や音によって使い分けています。また、よく響くホールで演奏する場合はタンギングの種類をクリアめにしたり、逆に響かない場所では柔らかくしたりすることもあります。


とにかくあまり決めてしまわずに、臨機応変に使い分けていくと良いのではないでしょうか。


あくまでも息がメイン

理想を言えば、タンギングは音を最後の最後に少し整えるために使いたいと思っています。

まず息だけで自在に発音できるようにして、そこにタンギングを足すイメージです。



以前にも載せた、金太郎飴のような息を出せるようにすることがとても大切です。タンギングなしで綺麗に音を切れるようになったら、タンギングについてもう少し楽に考えられるようになると思いますよ。


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